【解説】子供の自己肯定感【考え方と行動】

自己肯定感の高い子供に育ってほしいと願うお父さん、お母さんは多いです。そもそも自己肯定感というのは、与えられるものでも、付け足されるものでもないと思います。そのままでOKということを教え、そのままではよくないという情報をシャットアウトすればいいだけです😮

・自己肯定感が必要な理由
・子供の自己肯定を邪魔しない

以下、解説します。

自己肯定感が必要な理由

当たり前すぎて、あまり考えないんですよね。
自己肯定感がなぜ必要なのかを解説します。

親の最大の仕事

自己肯定感は、人生の最後の最後まで影響します。

親から認められ、大切に扱われるという体験は、すべての選択で強烈に影響します。自分が何者で、どういう役割をもっている存在なのか、ということです。

就職、結婚などあらゆる選択、判断を決定づけます。自己肯定感が高ければ高いほど、自分に積極的に期待し、自分の判断に後悔せず、失敗しても挑戦します。なぜなら、自分が肯定されている許されているからです。

親の最大の仕事は自尊心(自己肯定感)を高めること」・・・これは恩師のことばです。

✅まず親が認める

自分は親が愛し合って生まれた存在であること、生まれるまでのそれぞれの親の過程だけでなく、その親、またその親からつづくものです。膨大な歴史と人間の交流の末に存在する子供です。宗教人種とわずこれだけは明らかです。

さらに「一つの命が生まれる確率は、1億円の宝くじが100万回連続して当たることに匹敵する(村上和雄 筑波大学名誉教授 )」とまでいわれています。

大げさに言えば、生命として意味と役割をもって生まれてくることです。どれほどの希少な立場かを子供に教えることが自己肯定感の1ページ目です。

この自覚の変化は、日々の歩みを変化させます。

存在の価値を表現する

思っている以上に、親のことばに子供はあまりにも素直な存在です。

ふいに発した、その時の思いつきの言葉でも、子供はいわれたことを忘れません。親が数秒で忘れても、子供は頭の中で数十年間反芻しつづけて、その判断に影響をうけつづけます

カウンセリングして、3、4歳ぐらいに親から言われたことで、人生にリミットを設けている人はよくいます。すさまじい損失です。

✅親は子供をよく見ていること

「すてきだね、ありがとう、すごいねだけいっていればいい」
こう教えてくれるのは、かかりつけの小児科の先生です。

すてきだね・・・子供の人がらをみてないと言えません。
ありがとう・・・あたりまえじゃないことだと、認めてなければ言えません。
すごいね ・・・行動をよくみてなければ言えません。

子供を叱ったり、ダメだしするのは簡単ですが、評価することばは意識してないとなかなか出てきません。

これパートナーに対しても同じなんですけどね。

子供の自己肯定を邪魔しない

以下解説です。

親は否定要素をとりのぞくだけ

子供と他人を比較比較することが、もっとも自己肯定の邪魔になります。

具体的には以下の3点です。

①劣っていると思わせる言葉
②親が子供と他者と比較する
③子ども自身が他者と比較する

①劣っていると思わせる言葉

言葉は取り扱い方を間違うと、自己卑下させるメッセージになります。

子供に「遅い」「早く」「ダメ」という言葉は、劣っているというメッセージになりやすく、頻繁につかっていると自己肯定感が低くなりやすいです。

親も仕事で周囲から「遅い、もっと早く」「ダメ」としょっちゅう言われていたら、ぜったいに自信なくしますよね。

✅できない前提で工夫する

親の都合が優先するのは仕方ありません。そのうえで、子供のために融通がどこまで利かせられるのかが工夫できることころです。

・失敗してもいいことかどうかを前もって把握しておくこと
・子供が遅れても大丈夫なものは遅らせること

どちらにせよ見通しを前もって子供に告げておくことです。そうすれば余裕をもって行動できるし修正もききます

たとえばあと30分で出発するよと伝えます。見通しをつけさせるため、それまでに何をする必要があるのかも理解してもらう。その際、子供の性格によってはピシッと言い切る必要があります。

やっぱりある程度は、子供の性格を把握することも大切です。

②子供と他者と比較する

子供にとって地味に嫌なのは、親が他人をほめることです。

「〇〇ちゃんは…」「〇〇くんは△△高校に入った…」など親戚の子供や同級生と比べることによって、子供を動機づけしようとするのは逆効果です。自分は劣っていると思ってしまいます。

自分も一度言ったことがありますし、周りでもちょくちょく、耳にします。もので釣るのと同じぐらい使いやすいフレーズです。

✅よく吟味する

親の期待は子供にとっての重荷・・・呪いです。

本人の価値や魅力<親の願いになっていないか、パートナーとよく吟味するといいと思います。ほしくないものを背負わせられても、子供は財産ではなく負債だと感じものです。

自分の両親や、世間の好ましい評判のように「させないと」という思い込みがないかまず考えてみてください。本人のやるきもないのに無理して背伸びをさようとすると、人生でつまづいたとき、子供が親を責めてくることもあります。

こうなるとたいてい、子供は親の期待のその逆に進みます。

③子ども自身が他者と比較する

完全主義、まじめな子だとできない自分を卑下しがちです。

一足飛びに、達成することを目指しがちです。他人が普通にできるのに自分がなぜできないのかが苦痛です。他人と比べて、自分はこんなに努力しているのにとその差に苦しみます

なぜ自分は…と、周囲の人と比べて嫉妬したりするのは悲しいですよね。

✅子供の向いている分野をのばす

できるできないが人間の価値でなはない、ということを教えることです。適材適所という言葉もあります。子供の能力の向いているところを伸ばせばいいだけです。それを傍らで伝えてあげることです。

できなくても大丈夫、役割が違う、みんなと同じにできなくてもいいと思います。そのうえで子供が自立し、豊かになれる道を一緒に考える機会があればいいのだと思います。

僕の場合、妻がこれを教えてくれました。とても感謝しています。

親も自己肯定感がある子育てがいい

以下、思うところを述べていきます。

親自身が自己肯定感からの子育てをするのか、それとも誰かからの肯定感を得たいための子育てをするのか、これも大事なことだと思います。

どういう子に育てたいかということや、どうなってほしいかというのは、子供の成長した結果に焦点が向いています。実際にどう育つかなんてことはわかりませんよね。子供との相性だってあるんです。

一方、自分はどういう子育てをしたいか、どういう子育てができるか、これは自分の子育てに焦点が向いています。結果、もしうまくいかなくても親は満足できます。

こうなってほしいのではなく、こう育てたい、そのうえで子供と意見が違うなら受け入れればいいだけです。それが子供の価値を尊重するということであると思います。

焦点が子供の結果でなくて、自分のプロセスに当たっている子育てです。

僕自身、これがもっとも興味があることです。そこに注視することが自分が親であることの証、親であることの肯定、自分の価値の一端が子育てあらわれると思うからです。

以上です。

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